トップコラム絵本コラム「いただきまあす」 渡辺茂男 文/大友康夫 絵/福音館書店

「いただきまあす」 渡辺茂男 文/大友康夫 絵/福音館書店

コラム作成者:おはなしのポケット

今回は、おはなし会活動の中でというより、1冊の赤ちゃん絵本から教えてくれることを、我が家での孫とのかかわりの中での絵本をご紹介しようと思う。

「いただきまあす」

こぐまが「いただきまあす」とはりきって朝ごはんを食べ始めたけれど、スープをエプロンにこぼし、ジャムをテーブルに落とし、スパゲティを口からたらし、 うまく食べられない。「どうすればいいのかな」と考えたすえ、スープもサラダも何もかも混ぜて、手で食べる。おいしくいただいて「ごちそうさま」の最後は テーブルの上に乗って大満足。

ほとんど一人で食事がとれるようになった2歳4か月の孫は、ついこの間まで自分がしていたことや、やりたくてもできなかったことを、あの子ぐまがやってのけるのが愉快でたまらない様子。「くまくん、だめだめ」、「あ~やっちゃった!」と言い、「くまくん、いけないねえ」と、少し優越感を含んでいたりする。しかし、つい先日までの彼は、この子ぐまと同じ状況にあって、にこりともしないで聞き、ページをめくるにつれて、子ぐまの不作法がエスカレートすると「めめっ」と叱ったり、ガーゼを持ってきて汚れを拭いたりする。そのくせ、自分は食卓で、ひっくり返したみそ汁をびしゃびしゃと広げ、ご飯を手でこねこねして…子ぐま以上の悪態ぶりを発揮し、そのうち子ぐまが絵本の中でやっていることを、真似てやってみる。フォークをほっぺたにさして、「あいたたっ」「たべられない、たべられない」とうどんを口の前でゆらす等。まさしく主人公そのものであった。それが、数か月後には少し傍観者になり、子ぐまをたしなめたりしている。

こんな具合に 同じ絵本でも、子どもの発達段階や個性によって楽しみ方が異なり、繰り返して読むうちに、その子の楽しみ方が変わり、それによって子どもの成長ぶりを感じることができるのである。また、何より日々大変な食事の時間が楽しくなるのである。絵本と共に楽しむとはこういうことかと今更ながら実感し、ぜひ子育てに絵本を活用したい、してほしいと強く思っている。

おはなし会2

小学校おはなし会 おはなし会1

おはなしのポケットの活動内容

那賀川町立図書館の開館を機に子育て中の仲間で1992年9月に発足して以来、今年度で24年目の活動歴になりました。図書館、那賀川町内の小学校・保育所・地域子育て支援センターでの定期的な おはなし会の開催を中心に、阿南市図書館まつり協賛事業開催、阿南市ブックスタート事業協力、人形劇の製作と上演、支援学校、ファミリー・サポート・センター等の要請によるおはなし会の出前、絵本講座、読み聞かせ講座や親子で楽しむ季節のおはなし会や伝承遊びの講座等を開催し、読書を通じた子育て支援事業にも参画、協力しています。

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