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愛されている自信

コラム作成者:株式会社オアシス代表 大西さちえ

仕事を持っていると、子どもを託児所や保育園、幼稚園に預けるのが普通です。
おばあちゃんが近くにいる人は、おばあちゃんに預けたり、結局、働いている親以外の人に子どもの面倒をみてもらうことになります。
私は小さいころ、自分が保育所などに預けられるのは、「仕事の邪魔になるから預けられる」と思っていました。
でも、仕事を持つ母になって「邪魔だから預ける」というのとは何かが違うことに気が付きました。
確かに子どもはある意味、邪魔ですが、「邪魔=嫌い」では決してない。働くのは子どもを養うためでもあって、仕事あっての生活、生活あっての仕事です。
でも邪魔。
「なんだろう?」と考え、自分の気持ちを丁寧にたどってみました。

「仕事の時に子どもがいる」と邪魔
    ↓
「なぜ邪魔」なのか?
    ↓
「子どもが気になって仕方がない」
    ↓
「なぜ気にするのか?」
    ↓
「かわいいから」!!

そのことが分かった途端、心の中で「小さいころの私」が喜びました。
こんな大事なキーワードを抜かして会話していたなんてもったいない!
そして、目の前にいる、自分の子どもにすぐに伝えました。

「お母さんはお前たちを保育園や幼稚園に預けにいくよ。でも、これは嫌いなんじゃないよ、“かわいくて気になって仕事に手が付かないから”なんだよ。仕事が終わったら迎えにくるからね」。
そういうと、子どもたちはおとなしく保育園へ行きます。そして、帰ってきたら保育園での様子を教えてくれました。
言葉を「はしょらず」伝えることで、親子の距離がぐっと縮まりました。
この説明ひとつで、子ども達は「親から愛されている自信」を得ることができるようになると思います。

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その一つの例として、我が家の体験を紹介します。
末っ子の三男はトイレトレーニング中で、しかもちょっと風邪気味で不機嫌でした。私も忙しく、疲れがたまっていたので、彼が「トイレに行く」というのでついて行き、後ろで、つい、
「あ~、めんどくさ…。さっさとすましてくれますか~。早く大きくなってほし~」と、言ってしまった時のこと。
用をたしてた末っ子が、サッと後ろを振り向いて、低い声で言いました。
「母さん、もしかして、産みすぎた?」
一瞬、ドキッとしましたが、ここでひるんでは母親がすたる、と思い、
「だとしたら、だれが余分?」と、平静を装って聞き返すと、
「オレ以外」。
間髪入れずに答えた息子に完敗、大笑いして一瞬で疲れが吹き飛びました。
この子にも「愛されている自信」がついていることを確認できた一コマでした。

 

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大西さちえ
株式会社オアシス代表
著書:『医者でも学者でもないフツーのお母さんが悩みに悩んで4人の子どもをいきいき育てるために見出した「性育」のはなし』

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