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だしソムリエが語る「おだしと食卓」

今でこそ「だしソムリエ」として活動していますが、少し前まで「だし」のこと、よくわかっていませんでした。私が「だし」に興味をもったのは、子育て、とくに離乳食の時期が大変だったという思いがあるから、だからこそ伝えたいのかもしれません。

私の父は和歌山県出身で、かつお節が大好きでした。小さいころは父によく「かつぶし、かいてくれ」と言われました。(かつぶし→かつおぶし、かく→削る)
ガシガシ削ったときのかつお節の香りがとても好きでした。削りたてはもちろん指でつまんでパクッ!おひたし、煮物にかけてよく食べていました。おにぎりの具もこのかつお節にお醤油をまぶしたものが一番好きです。パックに入ったかつお節を買うようになると、かつお節を削ることもなくなりました。父は少しさみしそうでしたが。

母は仕事をしていて遅くなることも多かったので、小さいころから台所にはよく立っていました。お料理番組大好きのちょっと変わった小学生の私は「きょうの料理」を教科書にお料理していました。そんな我が家では、出汁はたいてい粉末のだしを使っていました。出汁をとるのは、お正月のお雑煮やおせち料理の時でスペシャル感がありました。

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結婚すると夫のために食事を作り、子供が生まれると離乳食が始まります。食の安心・安全が気になるようになり、それまであいまいにしていた、だしや食材に目が向くようになります。私も離乳食では昆布のだし、かつお節のだしをとるように本には書かれていて挑戦するのですが、合っているのかよくわからなくて結局だしパックを使ったり無添加と書かれている粉末のだしを使ったりしていました。

離乳食も1人目のときは本を見て頑張って作りましたが、長女は小食だったのでで、作っても残ったりしてしんどかったです。夫の仕事の関係で実家からも離れて暮らしていたので、「これでいいのかなぁ?」といつも思っていました。

2人目の次女の時は、とにかく具だくさんのお味噌汁を作ってそこから取り分けるようにしました。次女はたくさん食べてくれるので早いペースで口に運んでいました。長女(当時3歳)の世話もあったので、何かとせわしなかったです。

3人目の長男が3か月の時に徳島に引っ越してきて、すぐに長女が小学校入学。次女は家にいたし、慣れない環境で長男の離乳食はほぼやる気ゼロ。長男も食べるより遊ぶほうが好きで、好き嫌いも多かったので好んで食べるパンをあげていました。この時は食事自体楽しめていない自分がいました。

この3人が大きくなって今、どうしているかというと・・・。

長女は好き嫌いはなく、そして味にも敏感です。お腹いっぱいになる少し手前で食事を終えます。次女も好き嫌いはないのですが、食べるのが早くてたくさん食べます。長男はあいかわらず食べるより遊ぶほうが好きで、好き嫌いはかなり減ってきましたがやっぱりパンが好きです。

三つ子の魂百まで、といいますが小さい頃の食事って後々まで影響があるなぁと、子どもたちそれぞれを見ていると思います。

好きだったご飯作りがなんで大変になってしまったのか…。それは体が食べているものでできていることを知っているから。自分が作る食事が家族の体を作っていくという事実を前に、自信が持てずにいたことに気が付きました。

どうやったら離乳食も毎日のおうちご飯も楽しく作ることができるのか。いろいろと調べるうちに「ご飯とお味噌汁」に行き着きました。ご飯はお米とお水から、お味噌汁はだしとお味噌と具材で作られます。どちらも煮るだけ。材料も作り方も味付けもシンプルです。(ご飯は味付けもいらないし)

材料がわかっていると安心して作ることができます。作っているものに自信が持てるようになります。出汁も食材でとれるといいですね。

出汁はいりこを水につけておくだけでおいしい出汁がとれます。麦茶ポットの中にいりこをいれてお水を注ぎ(目安:1Lのお水に15~20gのいりこ)、冷蔵庫に入れておくだけ。これでいつでも出汁が使えておいしいお味噌汁ができます。だしは水出しでも十分おいしいですよ。

毎日のご飯は「ご飯とお味噌汁」でいいんです。お味噌汁を具だくさんにしておけば、お漬物や納豆などのおかず1品があれば完璧です。離乳食で悩んでいたころの自分に教えてあげたいなと思います。

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コラム作成者:だしソムリエ認定講師 河口 晶
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