トップ支援者・団体向け研修会情報研修会報告平成29年度 第1回 地域子育て支援ネットワーク研修会

平成29年度 第1回 地域子育て支援ネットワーク研修会

日時

平成29年6月1日(木)13:00~16:10

場所

ときわプラザ ときわホール他

参加者数

83名

「地域が支える子育てを目指して~社会的親の必要性~」

講師:杉本 厚夫さん(関西大学人間健康学部教授

杉本厚夫さん

 県内の様々な子育て支援に関わる人たちの連携を深め、地域における子育て支援の充実と子育て力を高めることを目的に、地域子育て支援ネットワーク研修会(講演会とネットワーク会議)を開催しました。今回は、関西大学の杉本厚夫さんを講師に迎え、今の子ども達を取り巻く社会の現状と、子どもの力を育むために支援者にできることは何かなどについて学びました。

講演会

子どもたちの現状

  1. キャンプの食事での出来事

     「10人のグループ席で、あなたは端の席に座っています。机の真ん中にある醤油が欲しい時、あなたならどうしますか」
     ①「醤油取って」と言う。
     ② 自分で取りに行く。

     近年では②のようにする子どもが多く、これは「自分の事は自分でしなさい」と言われているからである。①のようにすれば、コミュニケーションが成り立つが、自分の事を自分でしてしまったら、人とのコミュニケーションがとれなくなってしまい孤立してしまう。

  2. 「かくれんぼ」ができない子どもたち
    今の子ども達に、かくれんぼは怖い遊びとして捉えられている。
    →「隠れている間に他の子たちがいなくなったらどうしよう」と考え、ひとりぼっちになるのが怖くてできない。

    これは現在の教育が、周囲との関係を絶つ事を身体的に教えているからである。
    例:童謡「大きな栗の木の下で」の”仲良く遊びましょ”のポーズ、三角座り(体育座り)

    こういった孤立化する社会の中で、子どもたちをつなげていく存在(社会的親)が希薄になっている。

社会的親

  1. 社会的親とは
    図1図2
     上記の図1・2は、子どもの人格を表しており、縦の線が親や先生、横の線が友達の関係を表しているとする。この縦と横の関係の中に子どもが居ると考えた時、図1では先生・親もしくは友達との関係が壊れてしまった場合の耐震構造が弱い。しかし、図2のように斜めに筋交いが入っていれば、耐震構造は強くなる。この斜めの筋交いの役割が社会的親である。
     社会的親:近所のおじさんやおばさんといった子どもの周囲の人を指す。子どもと利害関係がない存在であるため、親・先生、友達とトラブルがあった際に相談しやすい存在である。
     
  2. 社会的親として何をするのか

  聞く
   子どもの発言に対し、指示するのではなく聞く(受け止める)ことによって、
  子どもが自分で判断する力も身につく。
   「どうしたの」等の問いかけで、子どもの思いを引き出すことも大切。
  子どものせいにしない
   子どもの行動に対し‟乱暴な子”と思うと、その子どもとの関係が途切れてしまう。

これからの社会に必要なもの

 頼み上手・頼まれ上手のスキル
 ※頼まれ下手:子どもが父親の晩酌にビールをコップに注いで、飲みやすいようにとストローをつけたが、父親は「余計なことするな」と言ってストローを外して飲んだ。
  →この子どもは、これ以降父親に対して何かしようとしなくなった。

 上記のように、周囲の大人の一言が子どもの「相手のために何かしてあげたい」という気持ちをなえさせていることがある。
 本来人間は「自分のことより、人のことをしてあげたい」という気持ちが存在すると考えられる。
 これからの社会では、Thank you. と言われたら It's my pleasure.(あなたのことを何かさせてもらう事が私の喜びです)と答えるような考え方が広がることが必要なのではないだろうか。
 

ネットワーク会議

ネットワーク会議

 講師の杉本厚夫さんがコーディネーターとなり、グループ別に意見交換を行いました。

感想

<講演会>

  • 子育てをしていて、自分の子どもの周りにも社会的親が少ないと感じています。私が子どもの頃には当たり前だった環境をもう一度見直していかなければと思いました。また、自分の子どもとの関係を見直し、接し方を考えていこうと思いました。
  • 子どもが頼み頼まれるようになるためにはまず、私たち大人が変わることだと思いました。
  • 普段指示を出すことが多かったように思い、振り返り反省しました。

<ネットワーク会議>

  • 立場、環境が違う人が、日頃の悩みや課題を出すことにより、話し合いの中で自然と解決できたり、共感して意義がありました。
  • 周りの意見や思いを共有でき、自分の事も分かってもらいよかったです。話し合いを通じ、どのようにしたらよいかなど一から振り返ることができました。

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