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平成28年度 災害時子ども・子育てサポート事業 特別講演会

日時

平成28年7月21日(木)13時~15時

場所

ときわプラザ ときわホール

参加者数

64名

「子どもの安全・安心を取り戻すために
 ~災害時における子どもと保護者の心のケア~」

講師 : 小野 善郎さん(和歌山県精神保健福祉センター所長 精神科医 医学博士)
 

小野善郎さん 講演会風景

 東日本大震災から5年が経過したことを機に、災害時における親子への支援について理解を深めていただくことを目的に開催されたこの講演会では、被災地で心のケアを担ってきた講師から、心に傷を受けた親子の心のケアのポイントや支援のあり方などについて、わかりやすくお話しいただきました。

災害時の心のケアの経緯

 阪神淡路大震災は、心のケアということでは災害支援の原点。この時はまだボランティア活動が中心であったが、災害時には全国から支援するという文化が出来上がった。新潟中越地震の時には、子どもの支援を自分が所属する児童青年精神医学会でも行うようになった。東日本大震災の時は、あまりにも災害規模が大きくエリアも広いので、国が音頭を取って支援を進めた。熊本地震も同様で、ボランティアベースから法的な支援として行われるようになってきた。

災害支援精神医療チーム「DPAT」

 精神医療チームをDPATと呼んでいる。東日本大震災を契機として、災害が起きた時に直ぐに駆けつけて支援ができるようにということで作られた。今、有事の際はお手伝いできる体制は出来ていて、それをうまく使っていくためには、使う側もこういうプログラムについて少し理解があると、支援が必要な人達にいい支援ができる可能性が高い。

災害時の反応

 災害時の反応というのは必ずしも病的なものとは限らない。これは子どもも同じ。いろんな反応が起きてくるが、平時では異常かも知れないが、異常事態においては正常ということを常に考えておかないといけない。

災害による子どものストレス

 災害というのは子どもにとって恐怖体験であるということ。もう一つは喪失体験がある。これは、家族や友達、自分の大切な物そして日常生活を失うこと。それから未来の喪失ということが一番深刻な問題としてある。これは、思春期の子どもには非常に大きな影響がある。

子どもの心のケアの基本

 子どもがつらい体験をしてストレスを抱えている状態を支援していくということは、安全・安心を高めていくということ。では、子どもの安全・安心に一番大事なのは誰かといえば親になる。つまり、子どものケアというのは親のケアということになってくる。
 もう一つは、保育園とか学校が再開されて毎日そこに行く、そして友達や先生との対人関係が出来るようになるということ。

気をつけたいこと

 治療するとか、直接何かをしてあげるということがケアではない。これから先も見守ってあげること、気にしてあげることがケアの本質。そして必要な時には、しっかりと受け止めていくということ。
 特に災害からのストレスというのは、生き方のリズム、ペースが一旦乱されたということ。決して病気ではない。だから、一日一日生きていきながら元に戻していくということになる。決して治療によって短縮するということではない。

 

感想

  • このような講演や講座を継続して実施することは大切。切れ目なく続けてほしい。
  • いつ来るか分からない災害に対して何ができるのかを知ることができてよかった。また、DPATの存在も知り、心のケアにたくさんの人が関わっていることがわかり、うれしくなりました。
  • 子どものケアの基本が親のサポートが必要といわれたこと、親のケアが必要といわれたこと、これだという思いでした。

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