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絵本で夏を感じよう!

青い空のもと太陽の光をサンサンと浴びて咲く夏の花と言えば、やっぱりひまわりですね。さて、今回は、夏らしい絵本『ひまわりさん』を紹介します。
(くすのきしげのり原作 いもとようこ文・絵 佼成出版社)

こねこのミャーとミューは、ひまわりの種をまき、「はやくおおきくなーれ!」とお水をあげて育てます。すると、芽が出て、ぐんぐん大きく成長し、おひさまみたいな花を咲かせました。ひまわりを見ると、皆きらきらしたおひさまみたいな笑顔になります。ミャーとミューは、みんなの笑顔が嬉しくて、毎日お水をあげました。しかし、夏が終わりに近づくにつれ、ひまわりはだんだんしおれていき、見る人もいなくなりました。

久しぶりにひまわりの前を通りかかったミャーとミューは、枯れたひまわりがしょんぼり頭を下げた姿に、驚きます。そして、くまのおじいさんから、ひまわりが、「育ててくれてありがとう。」「見てくれてありがとう」と感謝の気持ちを枯れゆく姿であらわすことを教えて貰います。ミャーもミューもおもわず、「咲いてくれてありがとう。」「みんなを元気にしてくれて、ありがとう。」と『ありがとうのおじぎ』をします。『ありがとうのおじぎ』なんて、すてきな言葉でしょう。

原作は、徳島在住の元小学校の先生、くすのきしげのりさんです。ひまわりを育てていると美しく咲いた時は皆注目し喜び、枯れてしまうと見向きもしなくなるという、ありきたりなお話ですが、じーんとする言葉を用意するところは、さすがです。

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ページをめくる度、ひまわりが成長していく様子が分かり、育てる喜びを一緒に感じることが出来ます。また、よく絵を見ると、つぼみの後、大きく咲いているはずのひまわりの花は、半分しか描かれていません。そして、普段見逃しがちな枯れたひまわりの姿が、きちんと描かれています。注目してほしい『ありがとうのおじぎ』をするひまわりの姿が、子ども達にも受け止めやすく工夫されているのです。また、感謝の気持ちを表す大切さを優しく教えてくれています。最後のページでは、新しい命へ繋がっていく喜びも用意されています。

 私は、小学校や学童クラブで絵本の読み聞かせボランティアをしています。昨年の夏、この絵本を読んだ後、「静かに聞いてくれてありがとう」「一緒にお話を楽しんでくれて、ありがとう」と言うと、普段以上の大きな「ありがとうございました」の声が返ってきて、子ども達にも優しい気持ちが広がっていくのを感じました。

その後、「ひまわりって、太陽に向かって咲くんよ。おじいちゃんが教えてくれた。」「枯れたら、ほんまに下向くんよ。私、見た事ある。」口々にひまわりについて知っていることを教えてくれました。植物の不思議について興味を持つきっかけにもなっているようでした。

ぜひ、この夏には、親子で『ひまわりさん』を手にとり、ひまわりを通して夏という季節を感じながら、楽しいお話の時間を過ごしてください。

コラム作成者:わくわく絵本スマイル 鳥海江美子

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